私は二十歳になってまだ間もない頃にできちゃった結婚をしたため、新婚旅行はおろか結婚式も挙げていません。なのでただ入籍しただけで、あまり結婚したという実感が湧かないまま家庭を持ったという感じでした。
なので実際に結婚した実感が湧いてきたのは入籍した当初はお腹にいた子供が生まれていたときでした。子を持つ親になって、遅まきながらようやくこれからしっかりしていかなきゃならないなと思ったのです。
そして我が子が生まれた記念に結婚のことではいろいろと心配かけた感謝を形として現したいと思い、いろいろ迷った末に体重ベアなるものがあるのを知り、こりゃいいとこれを贈ることに決めたのです。
一般的に体重ベアは結婚式のときに両親へ贈ることが多いようですが、私の場合は自分が生まれたときの体重ではなく、我が子の体重に調整した体重ベアを両親にプレゼントしました。いわゆる出産の記念品プラス両親への感謝の品ということになるでしょうか。
こうして挙式もせずできちゃった結婚でいきなり入籍だけをして、心配をかけてしまった両親に少しでも感謝の気持ちを伝えたいと思い、体重ベアを贈ったのでした。すると両親はすごく喜んでくれたと同時に、こんなぬいぐるみがあるのかと驚いていました。何しろ一見したところ、ただの熊のぬいぐるみなのですからまさかそれが我が子、両親にとっては孫の生まれたときと同じ体重だとは思いも寄らなかったのでしょう。でもいい記念になるねと喜んでくれたため、私も体重ベアを贈って良かったなと思った次第です。