私が26歳のときに挙げた結婚式でのお話しです。
今まで大切に育ててくれた、両親に最後何を贈れば喜んでもらえるか、とても悩んでいました。
お花や写真たて、両親の名前が入ったポエムフレームなど色々と紹介していただいたのですがなかなかこれと思う物がなく頭を悩ませていました。
結婚式の準備のため式場に何度も通い、ふと目に付いたものが棚の一番上に仲良く2つ並んだテディーベアでした。
手にしてみるとずっしり重く普通のテディーベアではないことにすぐ気づきました。
担当の方に教えて頂いたのがこの体重ベアを知ったきっかけでした。
今までコレというものに出会わなかったのですがこの体重ベアを知ったとき、コレだ!と思いすぐに注文しました。
座っているテディーベアの足の裏には私の名前、生年月日、産まれたときの私の体重が刺繍されていました。
To・PAPA、MAMAと結婚式を挙げた日の刺繍が反対側にされていて、出来上がりを手にしたとき私自身もお嫁にいくんだな。と、少し涙したのを今でも思い出します。
結婚式当日、クライマックスで両親への手紙とともに体重ベアを手に1歩、また1歩と両親のもとへと歩みより、「産んでくれてありがとう」と「今日まで大切に育ててくれてありがとう」の言葉とともに渡しました。
受け取ってくれた両親も「こんなに軽かったのにね」「立派になったね」「幸せになるんだよ」と涙を浮かべながら体重ベアを大切に抱きかかえていました。
式が終わり両親との会話でもプレゼントした体重ベアの話題は尽きることなく、父親は「初めてお前を抱いた日、手が震えてこわかったな」と話してくれその表情はまるで若い頃の父親の表情でした。
母も微笑みながら「あなたが産まれた時は平日の昼間でね・・・」と、出産の話しもしてくれました。
その時私のお腹には新しい命を授かっていて、将来大きくなったら自分の両親が今日私に話してくれたようにこのお腹の子にも優しい言葉で教えてあげられる母になろうとおもいました。
私にとって体重ベアは親子を繋ぐ大切な贈り物になりました。